
ダイエット中、周りの人がいちご牛乳をがぶがぶ飲んでいるのを見たり、お菓子をパクパク食べているのを見たりすると、
「なんで私だけ我慢しなきゃいけないの?」とイライラしてしまったことはありませんか?
頭では「相手に罪はない」とわかっていても、心の中ではお門違いの怒りがこみあげてきて、そんな自分に気が付き辛くなる…。
実はこの感情はあなただけではなく、ダイエット中の多くの人が経験するごく自然な反応なんです。
今回は、ダイエット中にイライラしてしまう原因と、その解消法を管理栄養士の視点から解説します。
なぜダイエット中にイライラしてしまうのか

体の原因
ダイエットで急に食べる量を減らすなど極端に食べない食事制限をすると、血糖値が乱れやすくなります。
特に糖質を急に減らすと、脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足して、気分を安定させる「セロトニン」が分泌されにくくなります。
その結果、気持ちが落ち込みやすくなり、イライラが増えるのです。
さらに、我慢を続けることでストレスホルモンの「コルチゾール」が増加。
これは体にとって自然な反応ですが、心身ともにピリピリした状態を引き起こします。
心の原因
もうひとつ大きな要因は「心理的な不安」。
「私だけ我慢している」という孤独感や、体重がすぐに減らないことで「こんなに我慢しているのに努力が報われていないのでは?」と感じてしまう気持ちです。
先が見通せない不安や焦りが、イライラとなって表れます。
イライラしないためにできる対策

イライラしないためには、まず空腹感を自分に感じさせないことが最も大切です。
空腹感を感じさせないようにバランス良く食べて、できていないこと(=体重が思うように減らないなど)に目を向けるよりも今日できたことを自分で認めてあげて、
自分のことをいつだって褒めてあげることがやる気アップにつながります。
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イライラを和らげる3つの方法
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だから空腹を自分に感じさせないと、イライラもしにくくなります。
たとえば、ダイエット中だからとランチにあっさり素麺だけにしたりすると、2時間後には空腹になってしまいます。
たんぱく質を組み合わせたり食物繊維の入った食材を組み合わせないで素麺だけを食べるとと消化が良すぎてあっという間に空腹を感じます。
また、吸収しやすい構造をしている素麺単品のみで食べると急激に血糖値が上がり、急激に上がった血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されることで
今度は血糖値は急激に下がり、この血糖値の乱高下によって、強い空腹や倦怠感、眠気などの不快感を感じやすくなるのです。
つまり、バランス良く食べることが空腹感を感じさせない食べ方となるのです。
これからそのポイントを見ていきましょう。
① 意識してたんぱく質・食物繊維をとる
血糖値を安定させることは、心を落ち着ける第一歩。たんぱく質や食物繊維をしっかり摂ると、満足感が続きやすくイライラが和らぎます。
- おすすめ食材:肉・魚・豆類・卵・乳製品・野菜・海藻類
どうしても小腹がすいてイライラする時は、ナッツ・ヨーグルト・ルイボスティーなど、血糖値を急に上げないおやつを取り入れるのがおすすめです。
② 朝・昼はしっかり食べてOK。むしろ食べないとイライラが加速し暴飲暴食に走るためダイエット失敗を招く原因に

イライラを防ぐためには、1日の前半でしっかり栄養をとることが大切です。
朝ごはんのポイント
朝は脳のエネルギー源である糖質と、血糖値を安定させるたんぱく質、食物繊維をセットでとりましょう。
- ごはん+納豆+卵+野菜たっぷりみそ汁
- 全粒パン+オムレツ+温野菜サラダ+フルーツ
- オートミール+豆乳+バナナ+ポトフ
こうした組み合わせなら、エネルギーが安定して午前中の集中力も高まります。
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昼ごはんのポイント
昼もしっかり食べてOKなんです。夕方の「空腹イライラ」を予防するためにしっかりバランス良く食べましょう。
- 主食(ごはん・パン・麺)
- 主菜(肉・魚・大豆製品)
- 副菜(野菜・海藻・きのこ)
この3点をそろえるだけで、バランスよく栄養がとれます。
たとえば「鶏肉の照り焼き+野菜炒め+ごはん」などの定食スタイルがおすすめです。
夜は軽めに整える

朝・昼でしっかり心も体もバランス良い栄養で満たして、ノンストレスで過ごした後は夜は軽めに調整すれば大丈夫。
- スープ+サラダ
- 豆腐や納豆を使った小鉢
- 野菜たっぷりのおかず
プラスα:噛み応えのある副菜で満足感をキープ
ダイエット中のイライラを防ぐには、「噛む回数を増やす工夫」も効果的です。
カロリーが低く、噛み応えのある野菜や海藻、きのこを使った副菜を取り入れると、自然と満腹感が続き、食べすぎ防止にもつながります。
- 野菜:キャベツ千切り、きゅうりスティック、大根サラダ
- 海藻:わかめ酢の物、海藻サラダ
- きのこ:しめじ・えのき・しいたけの炒め物
「よく噛む」という行為そのものが、脳を落ち着けてリラックスさせる効果もあるんです。
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③ 気持ちの切り替え習慣を持つ
朝食・昼食をしっかりとることでだいぶイライラは落ち着いてきます。
それでも、しっかり食べて空腹じゃないのにイライラするときには、イライラを無理に抑え込んだり、なかったことにして感情を閉じ込めると逆効果。
自分に対して「イライラしてるんだね」「頑張ってるもんね」と認めてあげて、気持ちを一度「外に出す」ことでスッと楽になります。
- ノートに「イラッとした瞬間」を書き出す→ 客観視できて気持ちが落ち着きやすい
- 深呼吸や軽いストレッチをする→ 緊張していた体がほぐれ、心もリセットできる。体を動かすと幸せホルモンの「セロトニン」がでる。
- 気持ちを人に話す→話すことで心が軽くなり安心感を得られる
「イライラは悪いことではなく、上手に切り替えれば前進のエネルギーになる」と前向きに考えるのもポイントです。
③ 「全体像」を見える化する

努力が報われていないと感じる時ほど、イライラは強くなります。
そんな時は「小さな変化」を見える化すると、モチベーションがびっくりするほど上がるので非常にオススメです。
- 体重だけでなく、睡眠の質・便通・肌の調子・気分を記録するなど、「私の体調日記」を完璧を目指さないで適当にでいいから記録する。良い変化日記のイメージです😊
- 写真やグラフで変化を残す。たった1㎏でもかなり後ろ姿は変わります。
- メジャーで体のサイズを2週間に1回ほど測るのも効果的です。体重は減っていなくても、サイズはかなり変わっていることが多いからです。サイズダウンしているとモチベーションも一気に上がりますよね✨
こうすることで「私頑張っている。進んでいる。だから結果は必ず出る」「昨日より肌がきれい」「前より疲れにくい」などの成果に気づけ、前向きな気持ちを取り戻せます。
停滞期や我慢のストレスとの付き合い方
しっかり朝ご飯、昼ご飯をたんぱく質や炭水化物、食物繊維をとってバランス良く食べて、噛み応えのある食材を選んでストレスをためないように食べていても、
ダイエットは必ずしも一直線で順調に進むわけではありません。体重が落ちにくい停滞期や、ダイエット今日は気分じゃないな~と思う瞬間は誰にでも訪れます。
そんな時は楽しむことにフォーカスすることがおすすめです。
- おしゃれなお皿で盛り付けて気分を上げる
- おしゃれして出かける。以前より少しでも変われた、変わる努力をしている私えらいと思いながら楽しく歩く。
- 好きなハーブティーでリラックスする
- 「ご褒美スイーツ」を量を決めて食べる
少しの工夫で「やらなきゃいけない義務感」から「自分で選んで楽しむ」に変わり、ストレスを減らすことができます。
また、「自分でコントロールできている」という自己効力感が自信を日に日に高めていってくれます。
まとめ イライラは変化のサイン
ダイエット中のイライラは、意志の弱さではなく、体と心が変化に必死で対応している証拠です。
バランス良く食べて血糖値を安定させ、できたことにフォーカスして気持ちを切り替え、全体像を見える化することで、
イライラはダイエットのモチベーションへと変わっていきます。
停滞期やつらい時こそ、「変わるための準備期間!頑張ってる私はエラい💖」と思ってみてください。
そして、食べたい時は我慢しないで朝食後や昼食後に量を決めて優雅に味わい楽しむこともダイエットを継続する上で大切です。
焦らず、自分を責めず、一歩ずつ積み重ねていけば、必ず理想の自分に近づけます✨
バランス良く食べてご機嫌で今日も過ごすことで、明日はもっときれいでもっと健康なあなたになっていますよ✨