
私の高校時代に初めて行ったダイエット失敗の話をこれから綴ります。
40数年生きてきて、痩せてきれいになりたいとずっと願いながらもその願いが実現することがなかったので、まずは徹底的に何が良くなかったかを突き詰めたいと思ったからです。
そして今度こそダイエットを成功させたい!苦しい経験だったので30年近くも前の話なのに開けてはいけない扉を開けるようでちょっと向き合うのは恐ろしいのですが、勇気を出して思い出していきます。
ダイエットをゲーム感覚で始めた
私が初めてダイエットをしたのは高校1年生の時でした。
高校に入るとすぐに仲良くなった友達2人と私の3人で、夏に向けてやせたいね、という話になり、3人でダイエットをすることにしました。
放課後、マリコちゃんの家に集まりダイエット計画を練る私たち。
全員、-5㎏の目標を立てました。
たしか期間は2カ月くらいだったような気がします。
そして、達成できなければ、「くるぶしソックスで登校する。髪型はわかめちゃんカットにする」という、当時の15歳の私たちにとってかなりイヤすぎる罰ゲームを設定したのです。
当時、ルーズソックス全盛期だったのですが校則で禁止されていたので、せめてふくらはぎの真ん中くらいまでのちょっとクシュっとした靴下をほとんどの女子が履く中、くるぶしソックスで登校するなんてもってのほかでした。
さらに髪を切るなんて、そして後ろ刈り上げのワカメちゃんカットになるなどととんでもないことだったのです。
しかし、私たちは自分たちの成功を信じて疑うことなくキャッキャはしゃぎなから、目標と達成できなかったときの罰ゲームを決めたのでした。
ダイエットの知識なくダイエット開始

とりあえず私は運動してご飯を少し減らすことにしました。
運動はあまり得意ではなかったのですが、ダイエットといえば運動と食べる量を減らすしかないと思いそうしました。
運動は、エアロビクスのビデオを見て真似してエアロビクスをやったり、家の周りを歩いたり走ったりしました。
あと、置き換えダイエットも試しました。
マイクロダイエットはおいしくて、キレイに痩せるそうですが、高校生のお小遣いではとても買えない値段なので諦め、それよりもかなり安い置き換え用のココアとビスケットを使うことにしたのです。
安い置き換え用のココアとビスケットはそれなりにおいしいですが、量が少ないので夕食をそれに置き換えるとお腹がすきます。
「夕食は無理だな」
と夕食を置き換えるのはすぐにあきらめ、昼ご飯を置き換えることにしました。
皆がおいしそうにお弁当を食べているところに私はダイエットココアとビスケット、ゆうちゃんは牛乳を飲んでいました。
ゆうちゃんはご飯の代わりに牛乳を置き換えにしたようです。
なんだか、お腹がすきすぎて他の子がいちご牛乳500ml入りをがぶがぶ飲んでいるのを見てムカついてしまいました。
その子はなんにも悪いことをしていないのですが、お腹がすくとイライラしやすくて怒りっぽくなっていたのですね。
昼食を置き換えてもお腹がすきすぎて、全然授業にもまったく集中できないし悲惨でした。
食べたい、でも食べたら痩せられない、痩せないとくるぶしソックスにワカメちゃんカット…。
もうお腹がすいてすいて、夕方、近所を走っていると色んな家から夕食の支度をするいい匂いが漂ってきていて、食べたい気持ちを抑えるのが大変でした。
何も痩せていない自分にショックを受けて、間違ったやる気をだしてしまったダイエット中間報告会

ダイエットの中間報告会を一か月過ぎたあたりに行いました。
中間報告会にはマリコちゃんはいなかったような気がします。
ゆうちゃんがうちの体重計に乗ると、すでにかなり痩せていました。
何キロ痩せていたか覚えていないのですが、あと少しで目標達成できそうなほど痩せていたと記憶しています。
見た目も、前から小柄なゆうちゃんが、一回り小さく細くなっていました。
私は空腹に苦しんでいるわりにはまだ、ほとんど痩せることができていませんでした。
ゆうちゃんは結果を出しているのに私は何も進んでいない!とショックを受け、そこからもう絶対何が何でも痩せてやる!という間違ったやる気を出してしまったのです。
それから、辛いけど夕食はココアで置き換え、プールに通って一日1時間泳ぎ始めました。
するする痩せていきましたが、このペースでは最後の体重測定の日までまだ達成できなさそうな気配がありました。
絶対にくるぶしソックスとワカメちゃんカットが嫌だった私は最終測定日の一週間前から全て3食ココアに置き換えて、プールで泳ぐということをやってしまいました。
置き換えダイエットは多くても一日2回の置き換えまで、というルールを破り3食、ダイエットココアに置き換えたのです。
家族から食べろコールは来ましたが、もうまったく聞く耳持たずでした。
お腹がすいてすいて仕方ないけど、毎日プールに通い、毎日1時間泳ぎ続けました。
いつも着ていたパジャマはお腹まわりがブカブカになってきて、最後のほうはもうお腹がすきすぎて苦しすぎて記憶がありません。
ダイエット結果発表会

そして、運命のダイエット結果発表会…
わたしとゆうちゃんは見事-5㎏達成、マリコちゃんは痩せることができずに終わってしまいました。
私はホッとしすぎて嬉しくて感動していました。やればできる!!わたしもやればできるんだ!
さすがにワカメちゃんカットはちょっとね、ということになったのだと思います。
マリコちゃんは後日ふつうのショートカットになって、くるぶしソックスで登校しました。
なんとか痩せることができた私は、その夜久しぶりに思いっきり食べました。今まで我慢していた白いご飯、おかず、お菓子をこれでもかと食べたら夜中にお腹が苦しくて目が覚めるほどでした。
待っていたのは恐ろしいリバウンド

次の日から、私はもう食べることを我慢することがしたくてもできなくなっていきました。
痩せた自分を楽しむ間もなく、あらゆるものを食べ続けてみるみるうちに太っていきました。
せっかく痩せたのに写真もあまり撮る間もなく、ご飯もお菓子ももう我慢できなくなっていったのです。
あんなに苦労してせっかく痩せたのだから、食べ過ぎないようにしようと思っても、自分で食べる量をコントロールすることができなくなり、食べまくり、みるみる太っていき、すぐにダイエット開始前より太ってしまったのです。
なんとダイエット開始の時の体重より3㎏多い、8㎏もの大リバウンドでした。
食べる量のコントロールができなくなり、しかもあんなに苦しい思いをして痩せたのに、あっという間に元の体重よりも多くなってしまった私は鏡を見るのも嫌になっていました。
食べずに辛い運動もたくさんして痩せたのに、維持することは一日もできず、食べる量のコントロールもできなくなった、そしてダイエット開始する前よりも太った自分が残されたのです。
意思に反して食べすぎる自分を責め、こんなにお菓子もご飯も食べているのだから糖尿病になったに違いないと思い込み、心配しながら過ごす日々。
かなりの時間が経ち受験勉強に意識が行くようになると段々過食も収まっていきました。
しかしリバウンドした体重は減らすことができず、高校の卒業アルバムの個人写真をこの姿で撮られたくないとの思いから、理由をつけては先延ばしにしていたのですが最後には先生に連行され、写真をしぶしぶ撮られにいきました。
脂肪で目鼻立ち全てのパーツが埋もれたまん丸の私が曖昧な表情で写る、残念な卒業アルバムとなりました。
数年後、私が短い期間だけ痩せた時に撮った数少ない写真を発見してみた時は、びっくりしました。
ガリガリで、真っ黒に日焼けしていて、笑っていなくて、全然可愛くなかったのです。
だけど、痩せた時は「私はとってもかわいくなった!!」と思っていたのです。
食べることを我慢して、心と体からの要求を全てシャットアウトし、ダイエットココアだけ3食飲んで、使えるエネルギーがない体で運動するマシーンと化していたので、心も正常な状態ではなかったのだと今思います。
こんな骨折り損のくたびれもうけの経験をした私は、高校卒業後は、東京の私立大学に進学し卒業したのですが、卒業してから、自分が失敗した、食べることに関わる勉強をしたいと思い短大で栄養士免許を取ることにしたのです。
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