
糖質はダイエットの敵なのか

ダイエットを始めよう!と決意したら、始めにカットしようと思うのは、一番最初に糖質が浮かぶのではないでしょうか?
私も、糖質は太るという呪縛に縛られてご飯やパンやうどんを大幅カットして痩せようとしたことがあるので、とても気持ちが分かります。
つやつや輝く白米・・・大好きなのに、大好きなのに、食べては太る!とまるでダイエットの敵かのように感じている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
脂質、たんぱく質と並び三大栄養素の一つである糖質ですが、ダイエットの敵なのでしょうか?
結論から言えば、糖質は正しくとれるようになればダイエットの味方です。
この記事では、糖質の栄養とダイエットの関係と正しい糖質の摂りかたとダイエットへ役立つ糖質の知識について解説していきます!
この記事を書いた人
献立作成歴10年以上の管理栄養士
高校時代無謀なダイエットを行い失敗したのが、管理栄養士を志したきっかけ
ダイエットに悩む人に正しい栄養とダイエットの知識を伝え、誤った知識によるダイエットの苦労をすることなくダイエットに成功してほしい!そして理想の自分になって人生を楽しみつくして欲しい!!
糖質の栄養
糖質(炭水化物)は、体を動かすエネルギーのもとで、車でいうガソリンのような役割があります。
特に脳のエネルギーはほぼ糖質だけなので、不足すると集中力が落ちたり、ぼんやりしたりしやすくなります。
なので、適量良質の糖質をとるのは体を動かすエネルギーになるので、ダイエットの味方です。
注意が必要な糖質を摂ったり摂りすぎたりすると、余った分は脂肪になるのでダイエットの敵と言えます。
なので、適量・良質の糖質を上手にとれるようになることは、ダイエットの強い味方になります!
良質の糖質とは?
ダイエット向きの糖質をご紹介しますと、ダントツおすすめは、米です。
糖質はほかにうどんやそば、中華麺、パンなどが浮かびますがダントツダイエット中でもダイエット中でなくても私のおすすめは米です。
お米をだんとつおすすめする3つの理由
- 添加物が入っていない
- 脂質が少ない
- 腹持ちがいい
パンや麺類には生成過程でバター、マーガリン、油が使用されることが多く、脂質が含まれますが、ご飯には基本的に脂質がほとんど含まれません。
また、パンや中華麺には保存料や膨張剤などの添加物が含まれダイエットと健康と美容に必要でないものも添加されて作られているのに対して、米は精米し水につけて炊くだけで食べられます。
何も添加もされることなく、炊飯器に入れてボタン1つでほかほかご飯として食べることができます。
白米でももちろん良いですが、「ダイエット、美容や健康を考えてもっと良い状態で米を食べたい」ということであれば、玄米で食べると、ビタミンやミネラル、食物繊維などダイエットと体に嬉しい栄養を余すことなくとることができます。
さらに、ご飯は水分を多く含み、咀嚼回数も自然と増えるので満腹感も得やすいです。
一方、パンや麺類はすぐにお腹がすいてしまうことがあります。
玄米はちょっと食べにくい、という方は白米に麦を混ぜて炊くという方法もあります。
麦は押し麦、もち麦、大麦などがあり、それぞれ食物繊維が豊富なのでダイエットに向いています。
スーパーで手軽に手に入るので、自分に合ったお気に入りを探してみるのも楽しいですよ。
あなたの一生の健康と美ボディ作りの良きパートナーになってくれるはずです。
量としては、体の大きさや、立ち仕事ですごくよく動く人とデスクワークの人は消費カロリーが違うので一概には言えませんが、ダイエットしたいと考える成人女性の多くの方にとってはご飯茶碗軽く一杯程度(ご飯の状態で150g)と思ってもらえるとよいです。
食べてみて、あまりに足りなければ増やし、多ければもう少し少なくして、あとはたんぱく質のおかずである魚や肉、卵のメインに、野菜和え物のようなの小鉢を合わせ、味噌汁に海藻や豆腐などを入れてしまえば簡単にバランスダイエット定食の出来上がりです。
注意が必要な糖質とは?

ここまでは、ダイエット向きの糖質とそのおすすめのとり方について紹介してきましたが、今度はカットすべき糖質についてお伝えします。
それは、体に負担をかけやすく、血糖値を急上昇させるような「質の悪い糖質」です。
栄養価がほとんどなく、血糖値を急激に上昇させやすい糖質でケーキ、クッキーなどのスイーツ、炭酸飲料、ジュースなどの清涼飲料水、スナックや菓子パンなどです。
ジュースは、驚くほどに砂糖が入っています。この糖質は、米、パン、うどんなどの糖質と違って、吸収しやすい構造をしているため、血糖値が一気に上がり非常に太りやすいのです。
空腹時にごくごく一気に流し込むことはやめた方がダイエットと体のためです。
砂糖たっぷりの菓子パンもおいしいのは非常によくわかります・・・!
でも、体を作り健康に美しくしてくれる栄養が入っていないばかりが、余計な砂糖や油まで入っているので、たまに食べるには良いと思いますが、量と回数を多くとることはダイエットと美容のお邪魔になります。ケーキもクリームたっぷりでおいしいですよね。
でも、大好きで食べたい、体の栄養じゃなくて心の栄養のために食べたいのよ、という気持ちもわかります!
そんな方は、ご飯、みそ汁、たんぱく質、野菜を合わせたバランス良い朝ご飯をしっかり食べた後に、食後のデザートとして少量とるのがおすすめです。
夜に食べてしまうとそのエネルギーを消費することができませんが、朝食べたら日中動いてそのエネルギーを消費できるからです。心の栄養として、量を決めて摂って満足したら、いつもより多めに動いてその日のうちに消費してしまいましょう!
糖質を必要量とらないとどうなるのか?
私の失敗談として、高校時代に糖質を大幅カットしひどいリバウンドをした経験があるのですが、さらに管理栄養士になってから「も」糖質を安易に減らしたことで失敗したことがあるのでご紹介します。
痩せたいからと、安易に昼食のご飯量を減らすということをやってしまった時、たった数時間後、お腹がすきすぎて食べ物のことしか考えられなくなり、仕事に集中できなくなりました。
いつか頂いた土産のせんべいをバックの底から発掘しばりばり食べてもまったく足りません。
休憩室にきっと頂きもののお菓子があるに違いない、、、とそっと誰もいない休憩室に忍び込みちいさなアーモンドフロランタン的なお菓子を入手し、それを食べつつ備え付けの紅茶を飲んでもまだ足りず、水をがぶ飲みしながら空腹とイライラに耐えつつ我慢して退社時間まで乗り切りました。
しかし夕方帰宅途中はすでに我慢の限界を超えていました。
迷うことなくコンビニに寄りおにぎりと肉まんを買ってその場で食べてしまい、結果的にいつもよりも食べすぎてしまい、自己嫌悪とともに、一瞬にしてダイエットへのやる気をなくし、また食べる日々へ逆戻り。
せっかくダイエットしようと気持ちを固めたのに!!
なぜこの現象が起きたか
脳がは主に糖質(グルコース)をエネルギー源にしているため、血糖値が低下するとエネルギー不足に陥り、その結果集中力や判断力が低下
血糖値が下がりすぎると脳がストレスホルモンを分泌することで不安やイライラを引き起こし
お腹が空いていると理性的な判断を司る前頭前野の働きが鈍くなるので衝動的な行動を止められない
ということが起き、私を動かしていたと考えられます。
空腹に耐えイライラした挙句、普段しっかりご飯を食べているときよりも過食しカロリーオーバー、その上ダイエットへの意欲もなくす。これはまさにダイエットにおける骨折り損のくたびれももうけ現象なので、絶対に皆さんは避けていただきたいと思います。
私の場合、いつも150gの麦ご飯としっかりたんぱく質のおかず、野菜の小鉢をとればそうはならないとわかったので、もうそれ以下にはしないことに心に決めています。
ちなみに、面白いのが、ご飯を120g食べた時に上記の状態になったということです!
たった30g、麦ご飯を減らしただけであんな操り人形のように自分の意志で自分をコントロールできなくなったのです!
怖いですね!!
もしもご飯をまるまる抜いたらどうなっちゃうのか、考えただけで恐ろしいです。
まとめ

ダイエットには、ダイエットと美容と健康に良い玄米や麦ごはん、白米などの良質の糖質を適量とることが大切です。
多くのダイエットしたい成人女性の方は150g程度、茶碗軽く1杯分と思ってください。
白米、または玄米に麦ごはんなど、良質の糖質を一回に茶碗軽く一杯程度をたんぱく質のおかずと野菜の小鉢、具沢山味噌汁などととることでバランス良くとれます。
簡単にやせようと糖質をカットすることは、過度に空腹になり我慢やストレスを伴うため挫折率も高くなります。
我慢やストレスは体と心に負担をかけます。
過度の我慢は反動で過食に走りやすくなり、その現象は自己嫌悪を起こすことが多いのでメンタルにも悪影響ですしダイエットの妨げになります。
我慢することなく、正しい糖質を選び、適切な量をバランスよくとることは、楽しく安心してダイエットに続けていくことに必要です。
一時的に無理をして痩せるのでなく、生涯に渡り健康で美しくなることが非常に大切です。ダイエットはもちろん、健康と美容のために、今日から正しい糖質を適切な量をとり、我慢しないで楽しくダイエットを進めていきましょう!そして、理想の自分になり、人生を楽しみましょう!!